珈琲時光とタモリ倶楽部の都電

ホウ・シャオシェンの『珈琲時光』ビデオで観た。二時間弱で終わっちゃうんじゃなくって八時間くらい続いてほしい気分。雑司が谷から大塚にかけて池袋近辺の都電、高円寺ガード下の都丸書店、神田から御茶ノ水のあたり地下鉄丸の内線が地上に這い出て中央線と三次元交錯するところ、山手線と京浜東北の平行進行、その他、街のシンボル、という感じじゃない、やや繁華なところからははずれたさしたる特徴のない東京感が、あまりに日常だったので映画を観てる気がしなく、ちょっと無い経験をしました。休日の早朝とかテレビでたまに見かけたおかれたカメラで街の場景を延々と映してるだけの映像って今でも見れるんだろうか。あれはかなり好きだったんだがなあ。撮影みたいなことって結構見かけたことあったので、ひょっとしたら一青窈の背後に自分が映ってんじゃないかと目皿した。

その都電、昨日のタモリ倶楽部の「踏み切り特集」の中で、四つ連続で踏み切りが並ぶところ、ということで取り上げられてた。『珈琲時光』で一青窈が住む鬼子母神前駅からJRに乗り返るために利用していた大塚の間、正確に言うとうちのすぐ近くの東池袋四丁目から、わたしが年中利用する図書館がある向原の駅の間、四つの踏み切りの一つはその図書館まで歩くコースなのでかなり頻繁に通過するのであった。

ちなみに、その特集では東急世田谷線の踏み切りも出ていて、道路と線路の交差点が踏み切りではなく信号になって、電車が車のように信号で止まる珍しいところ、などと紹介されていましたが、我が都電も、まさに東池袋四丁目のある交差点が踏み切りではなく信号になってます。四連続踏み切りから二百メートルも離れてないとこだと思うが。都電はそこだけでなく、他にも何箇所かあったはず。踏み切りではなく交差点信号になっているのが珍しい、というよりも、路面電車が珍しい、ということになるんでしょうね。

ついでに、特集の最後で最優秀賞をとった西武池袋線の「Y字型踏み切り」も、わりとうちの近くにあって月に1,2回は通過してるところだったりする。さすがタモリ倶楽部、安く上げる。