挨拶まわり

このごろめったに合わない人やらこれまで一緒に飲んだことがないような人から、立て続けに突然電話がかかってきて飲みに誘われたりして妙な気分でいたのだけど、ちょっと十ン年前のことを思い出し、もしかして・・・な妄想が回り出した。

http://d.hatena.ne.jp/fkj/20050723
http://d.hatena.ne.jp/fkj/20050724

に書いた友人は、死ぬ何週間か前から、それほど親しくない人も含めて、やけに多くの人間と飲みにいってたため、「あれってさあ、最後の挨拶回りだったんじゃね」みたいなことみんなで話してたことがあった。

自分からどうこういうことはなさそうだけど、なにか不意の事故とかで逝っちゃうんじゃないか、俺。

というか、今、かなり逝きはじめてるから、挨拶しておかなきゃならないほど生きながらにして逝かなきゃならないということなんだろうか。

そんなこともあって(ほんとは全く関係がない)、東京に住むようになって20年近くなりますが、初めて明治神宮に行ってきた。

まあ、パワフルな場所だこと。

参道はまさに産道でしたね。

社殿、っていうのか、中心の建物があるところ、あん中から見る森の大木のモクモクとわき上がる色とりどりの葉群れが、わさわさゆっさゆっさしてる図というのは、スラヴォイ・ジジェクが「斜めから見る」で引用してたハインラインの小説の、神様がメンテナンスしてる最中の世界のもくもくした様子を思い出させた。

なんか、どっかで書いた覚えがあるけど、そのモクモク感は、私の感じる「存在」というもののメタファーにしか見えなかったのでした。

そんな「存在」のただ中に切り開かれた人工物の中には、入れ子のようにまた大木が植え込まれていて、もくもくわさわさと葉っぱを茂らせており、なにやらめまいが。

中学くらいの修学旅行生男子が2人、○拍○礼、とかいうのをやっていたけど、いい大人なのにそんなことも知らない私は、お参りもせずに退散する。

出口の鳥居の辺りで、ちょっと気になったので引き返し、大きな通りからはずれた通りにあるベンチに腰掛けて、(なにが気になるんだろう)、としばし物思いにふけっていると、私の親指大ほどにもなる巨大な熊ん蜂が目の前で数秒ほどホバリングしガンを飛ばしてきたので、対抗しようと思ったけど怖くなってつい手で払ってしまった。

今まで生きてきた中で見た一番巨大な蜂だったかもしれない。